2005年12月23日

おとなの学校 教科書は、子どもの本 知識絵本を読んでみよう レポート

 
今や生涯学習の時代。かつてはなかった(?)向学心がフツフツとしている方、
子どもの知識絵本に目を向けてみませんか?そこには、なんとまあ、
私たち大人の忘れてしまった or 元から知らないことが、わかりやすく書かれていることでしょう。
これらの本は、いろんな専門分野への入口でもあり、興味の始まりのきっかけとなるものです。
知識がいっぱい詰まったこれらの本が、子どもだけのものだなんて、もったいないではありませんか!! 
私たち大人も、こっそりその楽しさをわけてもらいましょう!

「私は文系、理系は苦手」と思っている方も、またはその逆の方も、
子どもの本からスタートすると、また新たな世界が広がるかもしれませんよ。
子どもにナイショで、子どもの本で一緒におベンキョしましょうよ。



2005年 11月17日(木)、18日(金)   参加者8人
      11月の学校<美術>
教科書・・・小学館あーとぶっく 『ひらめき美術館』シリーズ  結城昌子・著 小学館 各1,838円(税込)

『ひらめき美術館 第1館』
『ひらめき美術館 第2館』
『ひらめき美術館 第3館 色と形の大ぼうけん』

今回教科書にした3冊は、有名な絵や彫刻が写真で掲載されていて、
それぞれの特徴を親しみやすい、語りかけるような言葉で気づかせてくれます。
人物の顔に注目してみたり、体型に注目してみたりと。
そして作者の簡単なプロフィールも掲載されています。
とりあえず、有名どころの美術作品を知るにはいいかなと思って選びました。
ここで気に入ったものを見つけて、同じ「小学館あーとぶっく』シリーズの画家別の本へ移行してもいいわけだし。
進行役の私が何も知らないので、いったいどんな講座になることやらと危ぶんでいたのですが、
参加者たちとのおしゃべりであっという間に1時間がすぎました。

そのなかで、自分の好きな画家(彫刻家でも)、好きな絵を自由に挙げてもらったのですが、
それぞれの回のなかで絵本画家の名前をおっしゃる方たちがいて、ちょっと予想外。
私自身は、なんとなく絵本画家とこういった大家はどこかで線引きしていたけれど、
絵を楽しむということでは両者に差はないのね〜と気づかされました。
それに絵本画家の名が挙がるというのは、絵本屋としては嬉しいことです。

それと、子ども時代の図工・美術の思い出も語ってもらいました。
本当に人それぞれに思い出があって。美術が好きになるかどうかって、先生によるところが大きいと思うし、
描きたいように絵が描けないという壁にぶちあたっとき、描くことから遠ざかっていくんだな〜と思いました。
ま、有名どころの絵を知っておくと、こうしたパロディ絵本も楽しめるわけです。 

『ウィリーの絵』 アンソニー・ブラウン作絵 なかがわちひろ・訳 ポプラ社 1,680円(税込)
『ババールの美術館』 ロラン・ド・ブリュノフ作 せなあいこ・訳  評論社 1,995円(税込)
本当に笑えるこの2冊!


2005年 1013日(木),14日(金) 参加者6
■10月の学校<体育>

教科書・・・「かこさとし・からだの本」シリーズ 童心社 各1,260円(税込)

1・『あなたのおへそ』<生命>           197610
2・『たべもののたび』<消化>          197610
3・『むしばミュータンスのぼうけん』<歯>   197612
4・『あか しろ あおいち』<血液>       1977 2月
5・『はしれますか とべますか』<運動>    1977 2月
6・『てと てと ゆびと』<手・指>        1977年7月
7・『あがりめ さがりめ だいじなめ』<目>   1977年9月
8・『ほねはおれます くだけます』<骨>      1977年9月
9・『すってはいて よいくうき』<呼吸>      197710
10『わたしののうと あなたのこころ』<脳・心>  197711
「体育」といっても「保健」のほうです。「理科」とも重なる内容があります。
「理科」のときに、同じ童心社の加古里子さんのシリーズを取り上げ、それが
とてもおもしろく好評だったので、今回の「体育」でも再び加古さんの童心社の
シリーズを教科書にすることにしました。
講座でじっくり読んだのは、2,6,7,10(回によって少し異なりますが)。
講座の前には、季節柄、お子さんや自分の運動会の思い出話をしてもらって
盛り上がり、7の「目」の本の前にはそれぞれ「目」に関する話をしてもらいました。
「目」話、盛り上がりました。参加者のほとんどが視力が悪く、自分で考える、
どうして視力が落ちたかを話してもらいました。暗いところでマンガを読んだから、
枝毛切りに精を出したから(私)、などいろいろ。それから、とてもいい眼科を
教えてくださった参加者もいました。何かあったら、そこへ行こうとみんなで決意!
ただ、教科書を読むだけなのもなんなので、6の「手」の本に載っていた、中国の手を
意味する漢字一覧を「かるた」にして遊びました。私が意味を読み上げ、みなさんに
漢字の札をとってもらいました。見たことのない漢字もいっぱいあって、みんな難し〜い!!
と叫んでいました。↓これが、即席手づくりかるた。

やっぱりこのシリーズの加古さんの絵はレトロ(今でもか)。でも、すご〜く
親しみやすいし、「理科」もそうなんだけれど、読者に語りかけるような文章が、
難しい内容を易しく感じさせてくれるので、ああと、やっぱり恐れ入りました。
教訓的な内容が、今ではかえって新鮮で、心も体も健やかにするには自分の意志と
力が必要なのね、と大人になった今も健康であり続けるための決意を新たにしました。



2005年 9月15日(木)16日(金) 参加者 6人
■9月の学校<社会>
教科書・・・「伝承遊び」シリーズ 文溪堂 各1,575円(税込)


『お手玉』 日本お手玉の会・監修 大西伝一郎・文 1997年9月
『独楽』  全日本独楽回しの会・監修 安藤正樹・文 2002年1月
『凧』   日本の凧の会・監修 茂出木雅章・文   2002年3月
『けん玉』 NPO法人日本けん玉協会・監修 丸石照機・鈴木一郎・千葉雄司・文 2003年2月
『万華鏡』 日本万華鏡倶楽部・監修 大熊進一・文  2003年3月
『ビー玉』 玉の博物館・監修 森戸祐幸・文 2003年3月
『てまり』 日本てまりの会・監修 尾崎敬子・文 2004年3月
『双六』  築地双六館・翔奉庵・監修  吉田 修・山本正勝・文 2004年3月
『ビーズ』 ビーズ博物館・監修 森戸祐幸・文 2004年3月
『ちょんかけごま』 肥後ちょんかけごま保存会・監修 山本貞美・文 2004年10月

社会って、いろんなものを含んでいます。地理、歴史、政治、経済、法律などなど。
そのなかから、何を教科書にしようかなと考えたとき、やはりおもちゃ屋さんでもあるから、
世界のおもちゃの歴史がわかるこのシリーズにしようと思いました。
歴史もあり、いろんな国の文化もありってことで。

以前見たテレビで、日本独自のおもちゃは「だるま落とし」しかない、というのを知ったとき、
少なからずショックでした。なんとな〜く、お正月遊びの代表的な、独楽や凧は日本のものだと
思っていたから。「だるま落とし」以外、どんなおもちゃでも海外に起源があるそうです。
このシリーズ絵本を見ていると、なるほどそうだよな、と実感できます。

ペンギンハウスで扱っているおもちゃだって、ドイツやチェコのけん玉や独楽があります。
日本の文化が海外に伝わったのではないということが、海外の古い文献などを見ても明らか。

このシリーズは、豊富な写真でテーマにそった各国のおもちゃを知ることができるし、
その歴史も詳しい。そして、今の子どもたちに向けた、作り方まで掲載されている
豊富な内容です。

講座では「独楽」「けん玉」「双六」を中心に読みました。
前述のように独楽もけん玉も、店で扱っています。また、双六も、絵本双六など
いろんなものを扱っています。絵本に載っている商品もいくつもあります。
参加者のみなさんと、実際にこれらのおもちゃに触れながら絵本を読みすすめる
ことができました。

 

 

当店で取扱いの「独楽」の一部。     絵本すごろくも大人気です。

それにしても、大人がこんなに独楽回しで盛り上がるとは!



2005年 6月16日(木) 17日(金) 参加者4人
 
■6月の学校<理科>
教科書・・・「かこ・さとし かがくの本」シリーズ かこ・さとし著 童心社 1988年新版 各1,365円(税込)
 
    
    
 
1 『ぼくのいまいるところ』    太田大輔・絵 (1968年6月初版)
  <宇宙>大きな世界と小さい自分の存在の尊さ。
  (どんどんカメラは遠くにひいて、宇宙的規模で「ぼく」の存在をとらえます。でも最後は「ここ」に帰ってくる安心感)
 
2 『かわいいあかちゃん』    富永秀夫・絵 (1968年7月初版)
  <動物>生物の仲間と共存する自然の大切さ。
  (両生類、鳥類、哺乳類なんて言葉は使わなくても、動物たちと人間の同じところ、違うところはわかるのです)
 
3 『たねからめがでて』     若山 憲・絵  (1968年6月初版)
  <植物>色や形よりも大事な植物の本質を知ろう。
 (季節を通して、また月日をとおして、身近な植物の一生を知ることができます)
 
4 『あるくやま うごくやま』    宮下 森・絵 (1968年7月初版) 
  <山> 固定した考えから抜け出し、成長すること。
  (山は動かない? いえいえ、山も動くのです。浸食、堆積なんて言葉はなくてもわかりやすい)
 
5 『あまいみず からいみず』  和歌山静子・絵 (1968年11月初版)
  <化学>コップの実験から広げる化学の推理。
  (グラムなんて言葉を用いなくても実験可能。海がなぜしょっぱいかだって説明できちゃう)
 
6 『ひかりとおとのかけくらべ』  田畑精一・絵  (1968年12月初版)
  <物理>何が違い、何が特長かを見落とさぬこと。
  (光と音はどちらが早いかは、遠くでなった雷を思い浮かべればなるほどナットク)
 
7 『なんだかぼくにはわかったぞ』 やべみつのり・絵 (1968年11月初版)
  <材質>基本を考えながら、綜合する力を育てよう。
  (手を触れないで、何でできているかを考えてみよう)
 
8 『よわいかみ つよいかたち』  かこ・さとし・絵  (1968年12月初版)
  <力学>条件を変えると機能も変わる、性質も変わる。
  (同じ大きさ・質の紙でも、折って形を変えると強さが変わるのです) 
 
9 『よこにきったまるいごちそう』  岡本武紫・絵  (1969年8月初版)
  <立体>台所でできる立体幾何のイキイキ観察
  (切り口が丸くなる野菜はどれ? でも切り方で変わることもあるよ)
 
10『ちえのあつまり くふうのちから』 滝平二郎・絵 (1969年8月初版)
  <技術史>人類の工夫の発展と人間の知恵の結晶。    
  (私たちが普段利用している道具も、先人たちの工夫と知恵の賜物です)
 
 
理科の教科書は、この10冊。すべて、かこ・さとしさんが文章を書いていますが、
絵を書いた人は10冊それぞれ異なります。このシリーズは1968年から1969年に
かけて発行されましたが、1988年、すべて絵が描きあらためられ、新版となりました。
この新版が現在流通しています。新版となったときに、シリーズ1巻目のみ画家が
北田卓史さんから変わりました。
 
この1巻目を子どものころに読んで大好きだったというお客さまがいて、それを機に
取り寄せ、おはなし会でも読んでみましたが、非常におもしろい。で、シリーズの
他の本もじっくり読みたい、しかも「理科」が抱えるいろんな分野を包括している
すばらしいシリーズだと知って、今回の教科書に選びました。
 
講座では、この10冊から2〜3冊を選んで参加者と読みました。1日目と2日目
では読んだ本が異なりますが、共通しているのは、難しい言葉なんか遣わなくても、
きちんと実験、考察、推理し、解答が導けているということ。難しい言葉で書くと、
簡単なことも難しく見えてしまいがち、それをこらえて、簡単なことをわかりやすい
言葉で書いています。これが、当たり前のようでいて、こういう知識絵本の分野で
はなかなか難しいことなんじゃないかしら。しかも、発展させるとより専門的になる
要素を多分に含んでいるように思うのです。それでいて、物事の考え方を1本の
筋道をきちっと通って1冊のなかにおさめているので、もやもやがなく読後もさわやか(笑)。
語りかけてくる文章に、思わず一緒になって考えたくなってしまうのは大人も同じでしょう。
  
シリーズのなかで、唯一、かこ・さとしさんが絵も手がけた『よわいかみ つよいかたち』
で両日とも実験してみました。ハガキを切って、10円玉を乗せていく実験です。ハガキ
を折ると強さが変わって、折らないよりもたくさん10円玉が乗るらしいのです。
 
絵本のなかでは子どもの貯金箱にあった10円玉を用います。子どもの貯金箱だから
そうはたくさん入っていない。限界がある。実はそこがこの絵本を、絵本にとどめておく
大事なポイントだったんだけれど、それは実験後に気づき、最初は、「私たちは大人
だから子どもよりお金がある(笑)」と、絵本の例よりも何倍もの10円玉を用意しました。
 
辞書の上に、切ったハガキを山折りにして橋渡し、切ったセロテープの両端に10円玉をとめ、
橋の上に置く、そうすると、山折りにしない橋よりもたくさんの10円玉が乗せられると
いう実験です。絵本では38枚しか10円玉がなく、実験は38枚全部乗せたところで
終わっています。で、私たちは・・・・。
用意していた10円玉、100枚使ってもくずれない。10円玉がなくなって100円玉も
500円玉もレジからあわてて持ってきたけれど、くずれない。というより、気づいたら、
くずれぬまま、ぶら下げたお金が机についていて、それが橋の支えになっている!
これじゃいつまでやってもくずれないはずだ。
 
初日の実験結果に反省し、
 
2日目の講座では、辞書よりも厚みがあるハコを用意して高さを出し、ハガキの厚さも
昨日使用したものよりは薄いものにしました。どうしても限界を知りたかったから(←こう
考えることがそもそも、この絵本の目的と違うんですよね)。で、60枚をすぎたところで
くずれました。
 
 
山折り以外にも絵本には折り方とその実験があります。でも、いずれも38枚まで。
折り方の例で強さを比較するのがこの絵本の目的じゃないし、10円玉以外にも
関わってくる要素がある(玉の置き方、セロテープの使用)。だから、38という上限を
設けているんだと、実験してみてナットクしました。でも、でも、本の目的とは違っても
限界を知ろうとしたことはとっても楽しかったのです。実験の醍醐味です。
 
これも絵本として文と絵を読むだけでも「なるほど〜」と感心心はするでしょうが、
実際に自分でやってみるほうが何倍もおもしろい!と参加者のみなさんはおっしゃって
ました。でも、自分ひとりじゃやらない。こうして講座があるからできるんだって(笑)。
子どものころは、授業の実験すら「やらされている」感が強くてつまらなかった。でも、
今日は自分も結果が知りたくて実験に参加している、だからおもいろいって。
 
そして、この絵本は、どうしてこの形(山折り、その他)が強いのかには触れず(それは
絵本の領域外)、この形がどういうところで用いられているかを説明している。ここを
読んだときにはゾクッとしました。参加者や、ナナさんも「ある、ある!」を連発していました。
 
・・・と、ここまで書いて、このレポートはこの絵本を読んでいない人、講座に参加して
いない人にはわかりにくいかも。すみません。でも楽しかったのよ!キャンセルが多くて
残念だったのだけれど、参加した方はみなさん笑顔で帰ってくれました。

 
 
最後に、加古里子さんの科学絵本に対する思いはこの本に熱く、詳しく描かれています。
加古さんがどうやって成り立っているかもわかります。名前の由来も。
ご興味のある方はぜひご一読を。



 
2005年 5月19日(木)、20日(金) 参加者8名
 
■5月の学校<算数> 
 教科書・・・「美しい数学」シリーズ 安野光雅・絵  童話屋

    
    
 
1・『10人のゆかいなひっこし』 安野光雅・作 1,523円(税込) 1981年
   10という数を分解して考える、足し算、引き算の本。
 
2+3・『新装版 すうがく博物誌』 森 毅・著 1,890円(税込) 1995(1982)年
   数学事典? 数学コラム? 軽妙洒脱の数楽エッセイ。
 
4・『壺の中』 安野雅一郎・作 1,523円(税込) 1982年
  壺の中から始まる階乗のお話。壺の数は合計いくつ?
 
5・『赤いぼうし』 野崎昭弘・文 1,523円(税込) 1984年
  「もし・・・だったら」という考え方と消去法。
 
6・『3びきのこぶた』 森 毅・文 1,523円(税込) 1985年
  順列と組み合わせを、3びきのこぶたを使って、易しく?解説。
 
7・『ふしぎなたね』 安野光雅・作 1,523円(税込) 1992年
  1つの種から○年後に○個の実がなる?
 
 
この「美しい数学」シリーズは、絵をすべて安野光雅さんが描いていますが、
おはなしのほうは、安野さん以外にも森さんや、安野さんのご子息など、
いろんな方が手がけています。でも、数学の絵本というと、安野さんというくらい、
この分野では代表的な作家さんですよね。
 
講座ではシリーズ6冊のうち、5と6の2冊を重点的に読みました。
 
まず、6から。
タイトルは『3びきのこぶた』ですが、もちろん民話じゃありません。
こぶたが3びき、家が5軒。その5軒の家に、こぶたがどういう順列で
入っているか、こぶたの入り方が何通りあるか、それを考えてからこぶたを
つかまえて食べようと、真剣にオオカミが考える話です。おおかみのソクラテスと、
その妻・クサンチッペ、かえるのピタゴラス、それぞれ参加者に
役を割り振って、それぞれのセリフ部分を読んでもらいました。
それぞれのキャラの性格がセリフに反映されていておもしろい。
考えぬくタイプの哲学者オオカミのソクラテス、計算の得意なかえるのピタゴラス、
こんなのどうだっていいから、早くこぶたが食べたい、ソクラテスの奥さん。
1軒の家にこぶたが3びき入ってもいい場合、1ぴきしか入れない場合、
3びき入って、その並ぶ順序まで考えた場合を考えます。「夜だから、どの
こぶただって同じじゃない!暗くてわからないわよ」、という奥さんのおかげで
そこからまた法則が見えたり。いや〜、すごい絵本です。物語としても楽しめ
ちゃいます。オチがあって、こぶたは食べられないんですけどね。
お話を楽しんじゃって、読み終わったあと「よくわからな〜い」というのが、
参加者のみなさんの感想でした(笑)。たしかに1回読んだだけじゃ難しいかも。
でも、楽しいんですよね。
 
次が問題の5。
かげぼうしさん、太郎くん、花子さんがそれぞれ帽子をかぶっています。帽子の色は
赤と白。かげぼうしさんを自分と考え、自分の帽子は見えないけれど、見えている
太郎くんや花子さんの帽子の色から、自分の帽子をあてていくというもの。
問題はいくつもあって、前半はとても易しいです。
でも、終盤になって、一気難しくなります。
みなさんが(私も)つまずいたのは、最後から2番目(34ページ)の問題。
ページをめくればすぐに考え方、答が書いてあるのですが、あえてそれを
読まずに考えてもらいました。そのあとの最後の難しいといわれる問題は、
この最後から2番目の問題が解ければ、すぐにわかるからです。
それぞれの日程で20分くらい時間をかけました。
わかった!と思っても、それを言葉にして説明するのがまた難しい。
みんな講座が終了したあとは疲れ果てていました(笑)。
未見の方は、ぜひチャレンジしてください。
 
ふだん使ったことのない部分の脳を刺激するような今回の講座でした。
 
今回じっくり読まなかった、シリーズのほかの本もとてもユニーク。
絵本としてゆっくりと難問をも物語風にしたててくれるから、
読んでいて楽しい。でも、だからこそわからないと悔しくなるのです。
 
算数、数学って神秘的な世界ですよね〜。
 
 


2005年 4月14日(木)、15日(金) 参加者6名
 
■4月の学校<国語> 
 教科書・・・「子ども版 声に出して読みたい日本語」シリーズ
                齋藤 孝・編  草思社  各1,050円(税込)

1・『どっどど どどうど 雨ニモマケズ』宮沢賢治  下田昌克・絵
2・『柿くえば 鐘が鳴るなり』俳句  江口修平・絵
3・『朋有り 遠方より来たる』論語  大滝まみ・絵
4・『朝焼小焼だ ゆあーん ゆよーん』近代詩  田中健太郎・絵
5・『ややこしや 寿限無 寿限無』言葉あそび 田中靖夫・絵
6・『春はあけぼの 祗園精舎の鐘の声』古文  小田切 昭・絵
7・『メロスは激怒した 吾輩は猫である』近代文学  土屋久美・絵
8・『われ泣きぬれて蟹とたわむる』石川啄木  小林治子・絵
9・『国破れて山河あり』漢詩  早乙女道春・絵  
 
 
「子ども版」というからにはいわゆる「大人版」というものがあって、それはベストセラーになった
『声に出して読みたい日本語』なわけですが、子ども版はテーマ別に編集され、それぞれに
豊富なイラストがあるということです。絵描きさんは、絵本の世界ではあまりのなじみのない
方たちですが、デザインの世界では有名な方たちのようです。1冊、1冊、絵描きさんは
異なっています。
 
講座では、教科書の数が多く、すべての本をじっくり読むわけにはいかないので、参加者の
方に、目をつぶって1冊を選んでいただき、時間内で3冊程度よみました。したがって、初日と
2日目では選んだ本が異なるのですが、偶然、両日とも読んだのは1巻目の宮沢賢治。
賢治がすきじゃないという参加者がいたり、「雨ニモマケズ」を小学校のときに暗唱させられ、
今でも言えるという参加者がいたり、宮沢賢治というだけで、話題に事欠かなかったです。
そのへんが大人ならではでしょうか。ある程度下地があるというか。
 
ほかには早口言葉を続けて2回言ったり、現代詩をしみじみと読んだり、古文を懐かしんだり。
タイトルのとおり「声に出して」読みあいました。
 
それにしても、齋藤 孝さんの功績は本の世界でも大きいし、じゅげむがブームになったりと、
今の時代の子どもたちにかなりの影響を及ぼしていると思います。
この日本語ブームのおかげで、今の子どもたちは、ちょっと前の子どもたちとは
明らかに知っている言葉が違うと思います。
個人的にはちょっとテレビに出すぎだと思うんだけど(笑)。
 
子どもたちの日本語ブームの火付け役となったのは、NHK教育テレビで
放映されている「にほんごであそぼ」。同じく齋藤 孝さんの監修です。
講座では、そのかるたでもって遊んで終わりにしました。

「にほんごであそぼ いろはかるた」 1,890円(税込み)
白熱しましたよ〜。みんな遠慮なんかしませんもん。
講座に参加し、このカルタとりにも参戦したポプラ社の新入社員・ポプラくん(研修生)。
小学校のときに郷土のカルタとりの県大会で準優勝の記録をもつそうですが、
講座では惨敗。「大人の世界の洗礼を受けました」(ポプラくん談)。
 
以下、続刊予定
10・『白鳥は哀しからずや空の青』短歌
11・『知らざあ言って 絶景かな』歌舞伎
12・『秘すれば花なり』名言
 



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